理系学生日記

おまえはいつまで学生気分なのか

プロフェッショナルの条件

P.F.ドラッガーが死んで、紀伊国屋で派手なキャンペーン体制がしかれていたのが1年4ヶ月前。そのころはあぁ死んだか程度の話だったのだけれど、先日衝動買い。


ここまで密度の濃い本は久しぶりかと。。購入してから2回読んで、今3回目なのだけれど、内容が濃すぎてかなり胃にもたれる感じ


ドラッガーといえば藤田晋さんをはじめとしてれっさーとかれっさーとか、あるいは皆さんが知っているところでれっさーとか、すごい勢いで日本の知識人にも影響を与えたくらいの経営学の大家である感じなのだけれど、この本で書かれているのは企業経営ではなく自分経営な予感がそこはかとなく。


ぼくが本を読む場合、気になったページには折り目をつけ、気になった文章には線を引っ張り、という感じで結構ページは汚しまくるのだけれど(だから、なかなか人から本を借りるわけにはいかないのだけれど)、読み直すたびに本が汚れていく感触は初めてかもしんないなぁと、どこまでも汚い本を前にして思うのでありました。


書いてあることはもちろん納得いくことばかりなのだけれど、思ったのは、ドラッガーって考える体力がすごい人だなぁということ。ここ一年で、考えること、特に自分について考えることには頭の体力が必要であるということを痛感したのだけれど、この本一冊分の事柄を書く分量だけ自分に向き合うのに、この人はどれだけ体力を必要としたんだろうと。そしてその体力を得るために、どれだけ走り回ったんだろう。そういう重みが本のあちこちから感じられて、まだ今の僕では若干食傷気味であります。

ちなみに原著は"The Essential Drucker on Individuals: to Perform, to Contribute and to Achieve".こんな風に英語を`,'で繋ぐとなんとなくクールな感じがするのだけれど、それがそのまま日本語になってるので、

外交的な人もいれば、超然とした内向的な人、なかには病的なほどに恥ずかしがり屋の人もいた。過激な人もいたし、痛ましいほど順応的な人もいた。太った人もやせたひとも(中略)酒飲みも、酒嫌いもいた(中略)冷たい人もいた。

とかいう感じの文章がマジで多くて、そこだけは結構読みにくい気がする。