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理系学生日記

おまえはいつまで学生気分なのか

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平面上のベクトル解析

電磁場とベクトル解析 (現代数学への入門)

電磁場とベクトル解析 (現代数学への入門)

方向微分

ベクトル(a,b)を考え、点が(x,y)から(a,b)の方向に動いたときにf(x,y)がどのような割合で変化をするかを考えるとき、f(x+ta,y+tb)tについての微分t=0で考えれば良い。これを(a,b)方向の関数fの方向微分という。

勾配ベクトル場

n変数関数fに対して、その勾配ベクトル場を
\mathrm{grad}f(x_1,\cdots,x_n)=\left( \frac{\partial f}{\partial x_1}(x_1,\cdots,x_n),\cdots,\frac{\partial f}{\partial x_n}(x_1,\cdots,x_n)\right)
で定義する。

積分

\mathbf{l}:[a,b]\rightarrow \mathbb{R}^2をパラメータとする道に沿ったベクトル場\mathbf{V}(p)の線積分\int_a^b\mathbf{V}\cdot d\mathbf{l}\int_a^b\mathbf{V}(\mathbf{l}(t))\cdot\frac{d\mathbf{l}}{dt}(t)dtで定義する。

このとき、\int_a^b\mathrm{grad}f\cdot d\mathbf{l}=f(\mathbf{l}(b))-f(\mathbf{l}(a))である。

証明

\int_a^b\mathrm{grad}f\cdot d\mathbf{l}=\int_a^b\mathrm{grad}f\cdot\frac{d\mathbf{l}}{dt} dt=\int_a^b\frac{d(f\circ \mathbf{l})}{dt}dt=f(\mathbf{l}(b))-f(\mathbf{l}(a))
これは、\mathbf{V}を領域\Omega上のある関数の勾配ベクトル場とすると、\Omega上の任意の道\mathbf{l}:[a,b]\rightarrow \Omegaに沿った\mathbf{V}の線積分\int_a^b\mathbf{V}\cdot d\mathbf{l}は、\mathbf{l}の両端のみにより、道\mathbf{l}の取り方に依らないことを示している。

ポテンシャル

ベクトル場\mathbf{V}について、-\mathrm{grad}f=\mathbf{V}なる関数fのことをポテンシャルという。

滑らかな開曲線

\mathbb{R}^2の部分集合Lが滑らかな開曲線であるとは、次の条件を満たす無限回微分可能な写像\mathbf{l}:(a,b)\rightarrow \mathbb{R}^2が存在することをいう。

  1. \mathbf{l}の像はLである
  2. \mathbf{l}単射である
  3. \mathbf{l}微分\frac{d\mathbf{l}}{dt}\mathbf{0}にならない

滑らかな閉曲線

\mathbb{R}^2の部分集合Lが滑らかな閉曲線であるとは、次の条件を満たす\mathbf{l}:\mathbb{R}\rightarrow \mathbb{R}^2が存在することをいう。

  1. \mathbf{l}の像はLである
  2. T>0が存在し、\mathbf{l}(t)=\mathbf{l}(t+T)が成り立つ
  3. \mathbf{l}微分\frac{d\mathbf{l}}{dt}\mathbf{0}にならない

滑らかな開曲線と滑らかな閉曲線を合わせて滑らかな曲線という。

ジョルダンの定理

\mathbf{L}を区分的に滑らかな閉曲線とすると、集合\mathbb{R}^2-Lは互いに交わらない2つの領域の和に分かれる。一方は有界で一方はそうではない。

この有界な領域を閉曲線\mathbf{L}で囲まれた領域と呼ぶ。

滑らかな境界を持つ領域\Omega

\mathbf{R}^2の滑らかな境界を持つ領域\Omegaとは、\Omegaが連結な開集合であって、\Omegaの境界\partial \Omega=\bar{\Omega}-\Omegaが区分的に滑らかな曲線の和であることをいう。

接ベクトル

Lを曲線とし、\mathbf{l}をその正則パラメータとする。ベクトル\mathbf{v}p=\mathbf{l}(t_0)でのLの接ベクトルであるとは、\mathbf{v}=c\frac{d\mathbf{l}}{dt}(t_0)なるスカラーcが存在することを言う。
長さが1の接ベクトルのことを単位接ベクトルという。

法ベクトル

ベクトル\mathbf{v}p=\mathbf{l}(t_0)でのLの法ベクトルであるとは、\mathbf{v}\cdot\frac{d\mathbf{l}}{dt}(t_0)=0であることをいう。

曲線の向き

正則パラメータ\mathbf{l}(t)\mathbf{m}(s)が曲線Lの同じ向きを定めるとは、\mathbf{l}(t)=\mathbf{m}(s)なる任意のt,sについて、\frac{d\mathbf{l}}{dt}(t)=C\frac{d\mathbf{m}}{ds}(s)なる正の数Cが存在することをいう。

標準的な向き

単位接ベクトルを時計回りに90度回転したベクトルを単位法ベクトルという。
Lを閉曲線とし、その囲む領域を\Omegaとする。p\in Lに対してpでの単位法ベクトルのうちで\Omegaの内側から外側に向かうものを考えると、これはただ一つに定まる。この結果、Lの向きが定まり、これをLの標準的な向きと呼ぶ。

積分2

\mathbf{F}(x)\mathbb{R}^2上のベクトル場、Lを向きの付いた滑らかな閉曲線とし、Lの向きを保つ正則パラメータを\mathbf{l}とする。このとき、線積分\int_L\mathbf{V}\cdot\mathbf{n}dL=\int_0^S||\dot{\mathbf{l}}||\mathbf{F}(\mathbf{l}(s),t)\cdot\mathbf{n}(s)dsと定義する。
ここで、S\mathbf{l}(s)=\mathbf{l}(s+S)となるようなスカラー

発散

\mathbf{V(x_1,\cdots,x_n)}=(V_1(x_1,\cdots,x_n),\cdots,V_n(x_1,\cdots,x_n))をn次元ユークリッド空間の領域\Omegaで定義されたベクトル場とする。\mathbf{V}の発散\mathrm{div}\mathbf{V}は、
\mathrm{div}\mathbf{V}(x_1,\cdots,x_n)=\frac{\partial V_1}{\partial x_1}(x_1,\cdots,x_n)+\cdots+\frac{\partial V_n}{\partial x_n}(x_n,\cdots,x_n)
で定義されるスカラー値関数である。

ガウスの発散定理

\Omegaを滑らかな境界Lを持つ平面上の有界領域とし、\mathbf{V}をベクトル場とする。このとき次の式が成立する。
\int_L\mathbf{V}\cdot\mathbf{n}dL=\int_{\Omega}\mathrm{div}\mathbf{V}(x,y)dxdy

回転

平面上のベクトル場\mathbf(V)(x,y)=(V_1(x,y),V_2(x,y))に対してその回転\mathrm{rot}\mathbf{V}
\mathrm{rot}\mathbf{V}(x,y)=\frac{\partial V_2}{\partial x}-\frac{\partial V_1}{\partial y}
で定義する。

グリーンの公式

\Omegaを滑らかな境界Lを持つ平面上の有界領域とし、\mathbf{V}をベクトル場とする。\mathbf{l}Lの向きを保つ正則パラメータとする。このとき、
\int_L \mathbf{V}\cdot d\mathbf{l}=\int_{\Omega}\mathrm{rot}\mathbf{V}(x,y)dxdy