理系学生日記

おまえはいつまで学生気分なのか

我が家の猫が亡くなりました

今日の未明に、うちの愛猫が亡くなりました。横になって、口でしか呼吸ができなくなって、その呼吸の間隔もだんだんと長くなっていって、いつしか呼吸をしなくなって、眠るように息を引き取りました。

妻が元々飼ってた猫です。アメリカン・ショートヘアのシルバータビー。すごくかわいい猫でした。

仕事から帰ると猛ダッシュで玄関前まで迎えに来てくれて「水が飲みたい!」とねだったり、気分がのらないときはぼくたちがどれだけ遊んでやろうとしても無視したり、それでいて寂しくなったときはぼくたちの足に頬を擦りつけたり、猫って自由だなーというのを地でいくような。 もう年齢的には大人なんですけど、体はすごく小さくて、引越し業者の人も「仔猫ですか!」と言ってたりして。2 kg くらいしかない小さな体で、猫じゃらしの玩具をずっと追いかけていたりしました。

最初は、我が家に赤ちゃんが産まれたことによるストレスかなと思っていたんですが、ぜんぜんキャットフードを食べなくなって、次第に水も飲まなくなっていきました。 痩せていく体が気になって、病院でレントゲンを撮ったときにはもう大きな腫瘍がおなかの中にできていて、お医者さんからは、こんな小さい体だと、手術にも抗癌剤治療にも耐えられないんじゃないかと言われました。他の病院でステロイド投与をしてもらって、10 % の奇跡にかけたんですがそれも芳しくなく。 自分からはもうご版も食べられず、水も飲めなくなっていき、数時間おきにシリンジで強制的に給餌させるといったことをしていました。

それでも、一日、一日と弱っていく猫。歩くのにもフラフラになって、それでもぼくたちの後をついて来てくれました。二ヶ月前は超スピードで走り回っていたのが嘘のようなゆっくりとしたスピードで。

今日家に帰ったのは 24:00 に近くなっていて、いつものようにうずくまっていました。それからちょっと立ち上がって、ニャーって鳴いたみたいです。ヨロヨロと歩いて、横になって、鼻呼吸が口呼吸になりました。 ちょっとだけ足を動かしながら、呼吸の間隔が長くなって、あれ、もう呼吸してないよ?っていう感じで、亡くなりました。

一晩して、起きて、近所の火葬場に電話しました。これまでの想い出をしたためた手紙を目元に置いて、ブーケの花で小さな体を飾り、最後は食べられなかったたくさんのキャットフードを山盛りにして、火葬してもらいました。

家に帰ったら、猫が爪とぎをしてボロボロになったソファとか、やっぱり爪とぎをしてボロボロになったオフィスチェアとか、今まで猫が使っていた皿とか、トイレとか猫砂とか、家にこんなに猫の想い出が詰まっているんだなと思って、今日何度目だろうって思いながらみんなで泣きました。

なんだろ、心の一部が欠けたような、そういう寂しさがあります。この欠けた部分はどうやって埋まっていくんだろと考えると、やっぱり時間なのかなと思います。欠けて尖った部分は、きっとすぐには埋まらないんだろうけど、ちょっとずつ時間とともに角が取れていって、丸くなっていって、 ときどき猫のことを思い出して「あー寂しいなぁ」というくらいに振り返られるようになれば良いなと思います。

登られることのなかったねこタワーは、いまはポンデライオンの住処になっています。 f:id:kiririmode:20180212185731j:plain