「いくら働いても報われない時代が来る」というよりは、「すでに来ている」感が、書の前面に押し出されている気がしました。
ワーキングプア(working poor)は、正社員並みにフルタイムで働いても(またはその意思があっても)生活保護水準以下の収入しか得られない就業者のこと
wikipedia
ということですが、早い話めっちゃ働いて働いて働いても、生存権を守れないレベルの収入しか得られない人たちのこと。wikipediaでは非正社員ですが、この本の定義では正社員も含まれます。本自体は、著者の主観から、というよりはデータからの解説本という雰囲気かなと。むしろ、実際のワーキングプアの方々からのインタビューが濃くて、ぼくはそちらの方に重みを感じました。
こないだ読んだ「若者はなぜ3年で辞めるのか」と密接に絡んだ内容。フリーターという立場のワーキン
グプアはもちろんですが、年功序列のピラミッドに押し出された人の話が身につまされます。。。
現状維持さえギリギリで足を前に出せない人たちがいること、そして社会人としてこれから進んでいくであろう社会が、そういう人たちを足蹴にして成り立っていることは確認できてよかったかなと思います。