** VM における時刻同期
vSphere 環境における VM の時刻同期の方法には、大きく分けて 2 種類の方法があります。 + VMware Tools の定期的な時刻同期に頼る + Windows なら w32time、Linux なら NTP といった時刻同期ソフトウェアに頼る 最初に結論を言っておくと、VMware の推奨は後者です。注意しましょう。
VMware Knowledge Base> 注:VMware Tools の定期時刻同期の代わりに NTP の使用を推奨しています。NTP は業界標準ですので、ゲスト OS の時刻を正確に保つことができます。 <<
** VMware Tools の定期時刻同期と NTP のどちらを選択するか
Timekeeping in VMware Virtual Machines を読みましょう。 このドキュメントの「Synchronizing Virtual Machines and Hosts with Real Time」という章で、NTP を採用することによるデメリットがゴチャゴチャ挙げられているのですが、結局
Despite these potential problems, however, testing has shown that NTP in particular behaves fairly well in a virtual machine when appropriately configured << と語られており、NTP の方が良さそうということが記述されています。もちろん、ここでのポイントは、「NTP が適切に設定されていたら (when appropriately configured)」ですが。
もちろん、VM の上で NTP を動かすという選択をした場合、VMware Tools の定期時刻同期機能は停止しておくことが推奨です。これは、2 つの独立した時刻調整機能が同時に動くと、両者が競合してしまうためです。
So if you are using native synchronization software, we suggest turning VMware Tools periodic clock synchronization off. << 停止方法は VMware Knowledge Base の「VMware Tools の時刻同期構成」の章を参照しましょう。
** 適切な NTP の設定って??
Timekeeping in VMware Virtual Machines の以下の章を読めば良いと思うよ。 - Using Microsoft W32Time in Windows Guests - Using NTP in Linux and Other Guests
Linux とかの NTP 設定で言及されていますが、VM の持つハードウェアクロックとは時刻同期しないように注意しましょう。
** VM を時刻同期できていれば、ESXi の NTP は設定しなくて良いか
設定しよう。そうしよう。 サスペンド状態にある VM をレジュームした場合、vMotion を行った場合等では、VMware Tools が(例え定期時刻同期の機能を停止していたとしても) ESXi の時刻をベースとしてゲスト OS の時刻を調節します。従って、ゲスト OS 側で時刻同期をしたとしても、ESXi サーバ側の NTP はきちんと組みましょう。