2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧
今日は、当たり前のようにやっている極限操作と積分の順序交換についてです。これはルベーグの単調収束定理と呼ばれるものですが、その証明を見ていきます。 測度空間$(X, \mathfrak{B}, \mu)$を考え、以下$E \in \mathfrak{B}$とします。 補題: 非負の単関…
世の中パスワードやアクセスキーといったSecretを公開リポジトリにPUSHしてしまうというような事故が起きます。GitHubにはSecret Scanningという機能があり、PUSHされた内容をスキャンしてSecretを検出できます。 もちろんGitLabにも同様の機能があり、Secre…
ルベーグ積分の定義は単関数に基礎があります。 空間$X$とその部分集合の$\sigma$-加法族$\mathfrak{B}$、$\mathfrak{B}$上の測度$u(A)$が与えられたとする。集合$E \in \mathfrak{B}$と$E$上の$\mathfrak{B}$-可測関数$f(x)$があるとき、$f(x)$が単関数$f(x…
ソースファイルをdiffで比較する ファイルやディレクトリの差分を確認するコマンドは、diffです。 diffは一般に文字列で比較するため、プログラミング言語のソースファイルのdiffをとる場合は、何が変わったかわからないことが多くありました。 たとえば次に…
ルベーグ積分を学ぶにあたって、まずは定義を押さえておかなければ話にならないので、本エントリで基本的なことをまとめておきます。 定義 $\sigma$-加法族 空間$X$の部分集合族$\mathfrak{B}$が次の条件を満たす時、$\mathfrak{B}$を$X$上の$\sigma$-加法族…
Unicodeの正規化については以下で書きました。今日はその補足です。 なぜUnicodeの正規化が必要になるのか では「同じ」とはなんなのか 合成と分解 では具体的に見てみましょう 分解結果はどう定義されているのか 正規化実装ソース なぜUnicodeの正規化が必…
ルベーグ積分を定義するにあたっては色々な準備が必要で、まずはその初歩となる加法族、完全加法的といった定義を押さえていきます。 有限加法族 与えられた空間$X$の部分集合の族$\mathfrak{F}$が以下の条件を満たすとき、$\mathfrak{F}$を有限加法族と呼び…
届出印を変更するより、印鑑レス口座にした方が便利そうじゃん 印鑑レス口座とは かんたん手続アプリで印鑑レス口座に切り替えてみる 口座振替依頼書を持って銀行へ行く 印鑑レス口座を用いた振替依頼には印鑑が必要だった 振り返り 先日、三菱UFJ銀行への口…
測度とは何か 測度が満たすべき条件 外測度の定義 測度が定義できる集合 可測である条件の言い換え $R$は可測集合か $A$が可測ならその補集合は可測か $\emptyset$は可測か $A,B$が可測なら$A \cup B$は可測か $(X \cap A) \cup (X \cap A ^{C} \cap B)$ $A,…
大数の弱法則の次は中心極限定理です。 中心極限定理は非常によく知られた定理ですが、高専・大学とこの辺りは「そういうものだ」して、しっかりした証明を学ぶことはなかったように記憶しています。今回せっかく統計を学ぶのならと中心極限定理の証明を理解…