理系学生日記

おまえはいつまで学生気分なのか

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

多変量正規分布の確率密度関数の導出

標準正規分布に関する同時確率密度関数 標準正規分布からの一般化 $AA ^{T}$の意味 多変量正規分布の確率密度関数 標準正規分布に関する同時確率密度関数 まず、標準正規分布に従う、互いに独立な確率変数$Z_i \sim N(0, 1)$を考えます。 この時、これら$Z_i…

確率変数の共分散と相関係数

今日は、2つの離散的確率変数$X$と$Y$の和$X+Y$について考えます。 一部は独立な確率変数の和が従う確率分布と、正規分布の再生性 - 理系学生日記で行ったことですが改めて。 期待値 ここでは、2つの確率変数$X$と$Y$がとる値とその確率との対応を示す$P(X =…

指数分布の導出、その期待値と分散

ポアソン分布は、単位時間あたり平均$\lambda$回発生する事象について、ある時間中に発生する回数$X$が従う確率分布でした。 この「ある事象」が初めて発生するまでの待ち時間$W$が従う確率分布を「指数分布」と呼びます。今日は、この指数分布の確率密度関…

独立な確率変数の和が従う確率分布と、正規分布の再生性

$X \sim N(\mu_1, \sigma_1 ^2)$、$Y \sim N(\mu_2, \sigma_2 ^2)$なる、互いに独立な2つの確率変数$X,Y$があったときを考えます。その和$X+Y$はどのような確率分布に従うでしょうか。 結論としては$X+Y \sim N(\mu_1+\mu_2, \sigma_1 ^2 + \sigma_2 ^2)$と…

正規分布の標準化

確率変数$X$が正規分布$N(\mu,\sigma ^2)$に従うとき、$X$の一次関数$aX+b$は正規分布$N(a\mu + b, a ^2 \sigma ^2)$に従うと言う性質があります。 今日はまずこれを証明し、その上で$Z=\frac{X-\mu}{\sigma}$と言う変換が$N(0,1)$の標準正規分布に従うとい…

正規分布の確率密度関数を導出する

よく知られているように、期待値$\mu$、分散$\sigma ^2$である正規分布$N(\mu,\sigma ^2)$に従う確率密度関数は以下の式で表現されます。 $$ f(x)=\frac{1}{\sqrt{ 2\pi \sigma ^2} } e ^{ - \frac{(x - \mu) ^2}{2\sigma ^2}} $$ これまでずっと、この式を…

幾何分布の導出、期待値と分散

今日は幾何分布です。 幾何分布 成功の確率が$p$であるベルヌーイ試行を繰り返したとき、初めて成功するまでの試行回数$X$が従う確率分布を幾何分布と言います。 ベルヌーイ試行については二項分布の期待値と分散 - 理系学生日記の通り、以下のような試行の…