採用面接やカジュアル面談を担当するのですが、「自分としての対応の定石」みたいなものが見つからなくて、どのような対応をすべきかをいつも迷ってしまいます。 なかなか答えまでは見つからないですが、まずは文章化するところから始めてみます。
re:Work
まず参考になるのはre:Workでしょう。Googleが公開している、働き方に関するデータ分析の結果として、示唆に富んだ内容が公開されています。 効果的なチームを可能とする条件として「心理的安全性」が大きかった、というProject Aristotleの調査結果が、最も有名なものではないでしょうか。
採用に関しては、こちらにガイドが存在します。
面接
構造化面接
「構造化面接」は私にとって新しい用語でしたが、Googleでは以下のように定義しています。
構造化面接とは、応募者全員に一貫した同じ質問をし、明確な基準に従って回答を評価する面接です。
応募してくださる方に対しては、アドリブ的な質問ではなく、事前に定義していた質問をする。面接官同士は他の質問をしないよう指導するところまで実施せよと書いてもあります。
つまりは事前に質問をしっかりと定義する必要があり、そのためには採用する人材の要件を組織として定義しなければなりません。また、質問が定義されれば、当然のように評価基準も定義できます。 どのような回答がされれば評価され、どのような回答であれば文化に合わないだろうというような基準が明確になります。そうすれば、仮にミスマッチが起きたとしても修正することも容易でしょう。
これまでの僕は、もちろんある程度の要件を持っていたつもりでした。一方で、そこでの質問は「自分がこういう人と一緒に働きたい」という基準からの質問で、組織のものとは一致していなかった可能性があります。 また、面接の都度質問が変わっていて、候補者の方にとっても公平ではなかったでしょう。 きちんと「どのような人とともに働きたいのか」「それを明らかにする質問は何か」と向き合わなければ、きちんとした面接はできないということかと感じます。
別の調査によると、構造化面接があまり頻繁に用いられていないのは、一般に面接担当者は皆自分の面接が上手いと思っていて、助けなど要らないと感じているからだということがわかっています。
応募者に面接準備が可能にする
調査の結果、面接で期待されていることや面接準備の方法を応募者に十分に説明することで、採用プロセスが公正に実施されているという印象を高められることがわかっています。
人に何かをしてもらうためには、その目的を伝えること。方法を(粒度はそれぞれにせよ)伝える、あるいは考えてもらえるだけのインプットを渡すこと、というのは良く言われます。
上記のGoogleの分析結果は、面接でもそれは当たり前だよ、というメッセージのように感じました。 面接にも一次、二次、最終といったステップがあります。 それぞれの面接の目的の違い、準備すべき内容というのを事前に説明してあげないと、臨む側は何の準備もなく相手の土俵に上がらざるを得なくなります。 そこでは相撲が開催されるのか、はたまたサッカーのスキルが要求されるのか。 何も準備をさせない裸のまま臨ませるのは、マナーが良くないということでしょうか。
Googleでは時間配分も公開しており、志望者もわかりやすく透明性のある面接だと感じるでしょう。
他企業の取り組み
パッと調べるだけでも、Googleだけでなく、いくつかの企業で面接ガイドを公開していました。