胃の中にポリープがあるらしい

年に一度人間ドックを受けている。今年も受けたんだけど、胃の中にポリープが見つかった。あと便潜血も出た。元々胆のうにポリープがあるんだけど、人体の神秘だ。鉱脈みたいに色々出てくる。

とりあえず病院に来てくださいということで病院に行くと、胃内視鏡検査（いわゆる胃カメラ）と大腸内視鏡検査を受けることになり、今日は胃内視鏡検査です。人生初の胃カメラ。デビュー戦。

なんかいろんな人がつらい、つらいといっていたのを、辛いね、大変だね、がんばってねと横目に生きてきたけれど、いよいよ自分がやる番になった。なってしまったね。辛いね。

麻酔

胃カメラを入れる前には喉に麻酔をする。ぼくは詳しいんだ、さっきネットで調べたからな。

喉に麻酔という知識が先行した結果として、「喉に麻酔注射するのやばくね？」という感覚だったのだけれど、実際には紙コップに入った氷みたいな薬を口の中で舐めるというものだった。その氷みたいな薬に麻酔成分が入っていて、舐めてたらその成分が口の中に溶け出し、飲み込むと麻酔成分が喉に付着するらしい。確かに、喉の感覚が麻痺してくる。何かが喉にへばりついている感覚。

その後、看護師さんから、ゲップが出るけどできるだけ我慢してくれというアドバイスをもらう。ん、どういうことなんだ。なんで胃カメラを飲むのにゲップが出るんだ。この時はよくわからなかった。

胃カメラを飲む

別の部屋に通される。お医者さん2名くらい、看護師さん1名くらい。ベッドの上に寝転び、横向きになる。その上でマウスピースみたいなものを咥える。辛いだろうけど頑張ってね、と言われて、あぁなるほど、胃カメラというのはやはり辛いのねと思った。

マウスピースを経由して、胃カメラと言われるものが喉に入ってきた。

喉の感覚があろうがなかろうが、やはり異物が喉に通っていく感覚はある。

当然のように嘔吐反応が出るが、意思で堪える。堪えている間も、どんどん喉に胃カメラが侵入していく。感覚としては、鍵盤ハーモニカの蛇腹みたいなものが喉を通っていく感じ。

ここで最初の大きな嘔吐反応があった。とはいえもちろん何か出ていくわけではない。空気だけが出ていく。いわゆるゲップ。相当に辛かった。別に悲しいわけじゃないんだけど、ほら、いわゆる「えずく」のを繰り返すと涙が出るじゃないですが。出た。すごい出たね。映画館で「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」をみて泣いたんだけど、その時よりも涙出た。

胃カメラで何でゲップがこれだけ出るかということなのだけど、内視鏡検査ってほら、中から臓器を映すわけだから、空気とか炭酸ガスとかを入れて臓器を膨らませるんだよね。だから、嘔吐反応とともにゲップを出してしまうと、せっかく溜めた空気が出ていき、結果として膨らんだ臓器が萎む。そしたら、また膨らませないといけない。結局、辛い時間が長くなるわけ。だからな、ゲップは我慢しないといけないんだ。我慢しないといけないんだけど、無理。これは無理。

ところで、胃カメラの映す映像はリアルタイムにモニタへと出力されており、それは自分でも見ることができる。綺麗だった。ピンク色。自分の体の中が見られるのすごい。医学すごい。涙を流しながら、そういうことを思っていた。

診断

胃カメラが終わると、そこで撮影した写真を見せてもらいながら、お医者さんの診断を聞くことになった。食道、十二指腸、胃といった具合に、臓器の中の写真を見せてもらう。臓器自体は綺麗らしい。

ポリープについては「胃底腺ポリープ」というもので、腫瘍としては良性らしい。まぁ良かった。あと、胃ヘルニアもあるらしい。胃ヘルニアについて少し詳しく説明も聞いたのだけれど、胃が胸腔内に入ってしまっている状態。食道裂孔ヘルニアとはの画像がわかりやすいんだけど、胃カメラの画像もまさにこの状態だった。

ゲップも出やすいらしいし、逆流性食道炎になりやすいらしい。食べ過ぎには注意しろとのこと。はい。

まとめ

ポリープが見つかったと聞いて、やはり一番気になったのが、このポリープが悪性ではないかという点だった。まずはそうではなく良性ということで安心。

人間ドックでは、ずっとバリウム（胃透視検索）を受けてきた。ただ、このポリープが見つかり、さらに経過観察ということで、次の人間ドックでもまたこのポリープが発見されることになる。これ、次回以降の人間ドック、どうすりゃいいんですかね、と聞いてみたところ、最初から胃カメラ受けた方が良いよ、というのがお医者さんの答えだった。