量子力学の文脈で当然のように素粒子の話がでてきて、素粒子についても読んでおきたいと思っていたところに、本屋で見かけた素粒子本。
著者は日本人なら誰もが知っているであろう 2008 年ノーベル物理学賞受賞者の南部先生です。
ISBN:4-06-257205-2:detail
- 素粒子とは
- クォークとレプトン
- クォーク探し
- 加速器のいろいろ
- 湯川理論の誕生
- 新粒子の出現
- 素粒子の規則性と保存則
- 対称性と保存則
- ハドロンの複合モデル
- クォークモデル
- クォークモデルの進化
- チャームとそれに続くもの
- ひも付きのクォーク
- パートンとは
- 朝永・シュウィンガー・ファインマンのくりこみ理論
- QCD -- 色の量子力学
- 対称性の自然破綻
- 弱い相互作用の傾いた骨組
- ワインバーグ-サラムの電弱統一理論
- 素粒子の標準模型I -- 素粒子物理の現状のまとめ
- 素粒子の標準模型II -- フェルミオンの質量
- 統一場の理論
- 大統一のプログラム
- 素粒子物理学のゆくえ
一言で言うと、非常に難しい本でした。数式もほとんど出てきませんが、次々に出てくる新しい概念に面喰らっている最中に、その新概念を基礎としたさらなる新概念が登場し、そのスピードについていくのが非常に難しかった。Wikipedia やネットで調べながら読み進めるいたために、一冊を読むのに非常に時間がかかった上に、その内容を半分も理解できずという惨憺たる状態です。素粒子まじ難しいわ。
しかし、高校くらいの年代ではずっと原子が素粒子であると思っていた時代に、既にある程度の素粒子模型は確立されていたなんて…という"なぜなんだ感"が付きまといます。このへん、教科書に載ってなかったんじゃないか。