理系学生日記

おまえはいつまで学生気分なのか

『SIerで「新規事業」を作るということ、SEが「価値」を作るということ』というタイトルでDevelopers Summit 2023へ登壇しました

Developers Summit 2023で、表題のタイトルで佐藤さんと一緒に発表してきました。資料はこちらにあります。

前回登壇したのが2020/02でしたので、まるまる3年ぶりになりました。

今回の登壇で大事にしたこと

以下、個人的な話です。いろんな考え方の人がいるのは理解しています。

自分たちは何のために仕事をしているのか

前回登壇時は受託案件を担当していました。 その中で、良いチームというのはどうあるべきなんだろうということを、大学院時代の研究テーマである"自己組織化"と「エラスティック・リーダーシップ」オーバーラップしながら言語化した内容でした。

この時のDevelopers Summitでは、一休の伊藤直也さんが「問題から目を背けず取り組む 一休の開発チームが6年間で学んだこと」という内容で講演されてまして、僕も聞きに行ったんです。

その講演の中で取り上げられた一説がすごく心に残っていまして。実はこれも「エラスティック・リーダーシップ」の中の一節で、伊藤直也さんが書かれた「大事な問題にフォーカスする」という章の内容です。

チームが良い状態になれば、自分が良きリーダーになれば物事がうまくいくというのは、悪魔の誘惑です。プロダクトの問題、事業の問題、技術の問題など、より難易度の高い問題から目を背けることを正当化させる格好の言い訳なのです。

私たちはこの誘惑に打ち克つ必要があります。

書籍自体は当然読んでいたのですが、チームや組織、リーダーシップは何のためにあるのかというメッセージは、自分に原点が何かを改めて考えさせる内容でした。

SIerはサービス業であること

自分は今SIerに身を置いていまして、同じDevelopers Summitで2011年に川島さんが講演されたこの内容もずっと自分の心に残っていました。

片や現在の受託開発は…1から10まで全部聞かないと作れない

これでは…SIはサービス業として再生しなくては!

伝えたかったメッセージ

自分が今飛び込んでいる「新規事業開発」という分野においては特に、自分たちがそのまま「価値」と向き合うことが要求されます。それは「どう作るか」へのフォーカスというよりはまず、「何を作るか」というフォーカスなんですよね。 これはこれまでの僕の仕事への向き合い方が良くなかったという話なのでしょうが、どうしても「何を作るべきか」を人に依存してしまい、どう作るべきかに集中してしまう。 拡張性とか、保守性とかそういったことが生きてくるのは事業の成功が大前提なのにも関わらず。そして、アーキテクチャや設計論、利用する技術、そういったことに頭が向いてしまう。

その前にまず、何の価値を提供するべきか、何を作るべきか、を考えないといけないよねってことに気付かされた一年でした。それを何とか頑張って言語化していったつもりです。 色々と書いていくべきことは残っているんですが、業務のことなんでこのブログにガリガリ書くのもアレですね。今後のFintanのアップデートをご期待ください。