理系学生日記

おまえはいつまで学生気分なのか

どっちがクソか

問題

世の中に二種類の人間がいるとします.

  • 道端の空き缶に気がつくけど,それを拾わない人
  • そもそも道端の空き缶に気がつかない人

空き缶の落ちている状況というのが全く同じだとすると,この二種類の人間はどっちがよりクソに近いか!

これは何?

これはぼくが小学校のときに校長先生が全校朝礼で話してくれたお話です.
ぼくとかは現在,やさぐれた惨めな姿を万人の眼前にさらしつつ,一生懸命世の中を恨んで生きているわけですけども,小学校の頃のぼくは希望溢れる将来に胸を高鳴らせていましたし,くりくりとした濁りの無い目で世の中を見ていた.
そんなぼくは,
「そりゃー校長,前者の方が悪いよ,だって空き缶に気付いてるんだよ.拾えよアホか!!」
みたいなことを考えていましたけども,小学校の頃のぼくは奥手で目立つのを美徳としない遠慮がちな少年でしたから,そういうのは言いませんでした.

校長の語るクソ論

ところが,そんなぼくの思いとは逆に,校長先生は後者の方がクソであるという話を展開させたりしたのです!!
ぼくはびっくり仰天,ぼくがそれまでに育んできた道徳観念とかが全否定された勢いでしたけど,どうもよくよく話を聞いてみると校長先生の言うことにも頷けるところがある.

校長先生が言っていたのは

  1. 道端の空き缶に気がつく人は,道端に空き缶が落ちているという状況を非日常として捉えることができた人である.
  2. 道端の空き缶に気がつかない人は,空き缶が落ちているという状況を非日常ではなく日常として過ごしてきた人で,1.の人よりクソ
  • 結果,後者の方がクソ

みたいな感じです.

いろいろ

ぼくはティーネージャーになってから,この話を友達とかにするときがあったのですが,みんな前者の方がクソ!!という結論を出していたりして,いろいろ人間には考えかたがあるんだなーみたいなことを学んだのでした.
ぼく個人としては校長先生の話してくれたことに共感しているんですけど,人生いろいろ,会社もいろいろ,クソもいろいろですから,いろいろあって良いと思います.
そういうわけで,最近ぼくの便通はたいへんよろしいというお話でした.