また Cisco 独自プロトコル．独自プロトコルは，もうおなかいっぱい．
EIGRP は，ディスタンスベクタとリンクステートを組合せたハイブリッド型の IGP．クラスレス．ルーティッドプロトコルとしては，IP だけでなく，IPX，AppleTalk をサポートする．利用可能な全経路をトポロジテーブルに格納しており，その中で最適な経路をルーティングテーブルに置く．メトリックについては IGRP と同じで，複合メトリックを使用する．RIP や IGRP に見られたような定期的なルーティング情報のアップデートは行わないという意味では OSPF に近い．
用語 アドバタイズドディスタンス (AD) ネイバー・宛先 NW 間のコスト．ネイバーから受信するのはこっち． フィージブルディスタンス (FD) ローカルルータ・宛先 NW 間のコスト．最適性の確認で使われるのはこっち．ローカルルータは AD をネイバーから受信した後，ローカルルータ・ネイバー間のコストを加算して FD を求める サクセサ 最適経路 **フィージブルサクセサ サクセサがダウン時に使用される代替経路
**DUAL (Diffusing Update Algorithm)
EIGRP で使われるルーティングアルゴリズム．FD が最小のものを最適経路とする．また，[サクセサの FD > 代替経路の AD] が成立するとき，その代替経路をフィージブルサクセサとして登録する．
**メトリック
帯域幅，負荷，遅延，信頼性，MTU がメトリックの計算に使われるが，デフォルトでは IGRP と同じく，帯域幅と遅延のみがメトリックに影響を与える形になっており，他の使用は非推奨．計算はメンドい．
**設定
起動は．IGRP とほぼ同じ．AS 番号を指定する．
|| (config)# router eigrp as-id ||< EIGRP を有効にするインタフェースの指定は，EIGRP がクラスレスなプロトコルであることから，OSPF と同じ形．指定するのはサブネットではなくてワイルドカードマスク． || (config-router)# network network-address wildcard-mask ||<
EIGRP で使われるテーブルは OSPF と同じなので，それらの確認コマンドも同一．
||
show ip eigrp neighbors
show ip eigrp topology
||<
EIGRP で使われたトラフィックの統計も出せる．
||
show ip eigrp traffic
||<
